カナダでもシニアホームで暮らしているお年寄りや、介護士、医療従事者への新型コロナワクチンの接種が始まりました。現在カナダで認可されているのはファイザー(Pfizer-BioN Tech)のワクチン。先日、医療従事者向けのファイザーコロナワクチンのウェビナーを取りとても勉強になったので、シェアできたらと思い・・・うまく説明できるか、語彙力が(汗)
こんなに短期間で開発されて安全なの?
- CBCラジオによると、資金調達のスピードがいつになく速かったため、すぐに研究開発に移れた事も一因。
- 世界で初めて認証されたmRNAを使ったワクチンのため、高スピードで生産が可能
- mRNAを用いたワクチンは温められてきた技術で、コロナワクチンのために急いで開発されたわけではない
- ファイザーコロナワクチン開発では、およそ37,700人が接種し、2回目接種後、平均2か月の間経過観察済み
- 2回接種が必要で、2回目の方がadverse event(有害事象)が強く出る場合が多い。10%の割合で起きるものの、症状は軽く数日で収まる
- 有害事象ー倦怠感、頭痛、接種場所の筋肉の痛み、寒気、関節痛、発熱
有害事象
- 有害事象とは、薬物との因果関係がはっきりしないものを含め、薬物を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない、あるいは意図しない兆候、症状、または病気を有害事象という。有害反応(adverse reaction)は、病気の予防、診断、治療に通常用いられる用量で起こる好ましくない反応であり薬物との因果関係があるものを示す。
mRNAワクチンて今までのワクチンと何が違うの?
私の語彙力では心配なので、まずはこちらも見て頂けたら。
従来のワクチンはウィルスを体に取り込むことで抗体ができますが、mRNAワクチンにはウィルスは含まれておらず、mRNAが体内に入る事でspike proteinが作られ抗体が出来ます。
従来のワクチンは、鶏卵などを使ってウィルスを培養するために手間と時間がかかるのに対し、mRNAワクチンはウィルスの遺伝子情報が含まれるmRAを人工合成するため、高スピードで生産が可能。
↑mRNA を囲っているのがLNP(Lipid Nano Protein)。ファイザーとモデルナ、どちらも同じmRNAが用いられていますが、LNPが違うため、ファイザーは-80℃ -60℃での輸送、保管が必要。モデルナは従来の冷凍庫の温度で保管が可能だそうです。ファイザーワクチンは5日間、冷蔵2℃-8℃で の保管が可能。付属のsodium chlorideと調合し、混ぜた後は6時間以内に使用。対象となっているのは16歳以上。子供、妊婦、化学療法中、免疫疾患がある場合、covid19検査で陽性が出た人への接種は十分なデータがないため推奨されていないとの事。免疫がどのくらい続くかは調査中。また日本ではアレルギー症状が大きく取り上げられている印象ですが、これはどのワクチンでも起こり得る事で、コロナワクチン特異なものではありません。
コロナワクチン接種後もマスクや2mのPhysical Distanceは必要
ワクチンにより、免疫がどのぐらい続くのかは調査中。また、ワクチンにより死者、入院、無症状感染者、人に伝染させる(transmission)事を減らす事が出来るかは現在も調査中。ワクチン接種後、2年間モニターされるとの事。
ウェビナーのQ&Aより
- mRNA はDNAと交わる事はないので、自身の遺伝子に影響はない
- 現段階ではウィルス変異が起きても、spike proteinには影響がないのでワクチンの効果にさほど変化はない。(今の時点では、です)
こんなに早く出来たワクチンを打っても大丈夫なのだろうか?という一抹の不安もありましたが、ウェビナーを取ってよかったです。メディアでは同じ情報を伝えても、どうしても自分よりの考えに持って行くように報道されるので、落ち着いてデータをみる必要性を考えさせられます。